機械遺産第3号「足踏旋盤」里帰り展示・講演会
ーマザーマシンの原点をみるー
期日 : 平成20年11月22日(土)
東京工業大学には,明治8(1875)年頃,日本で製作された,最初期の全鍛鉄製足踏旋盤があります。山形の人,伊藤嘉平治が,わが国の民間最初の機械類製造工場「田中製造所」(明治8年からくり儀右衛門こと田中久重創設,現東芝)で学び,山形に帰って製作したものとされ,昭和17年(1942)年,東京工業大学に寄贈され,工作機械研究の参考に供されてきました。
その後,愛知県犬山の博物館明治村に寄託展示されてきましたが,日本機械学会創立110周年記念事業としての「2007年度『機械遺産』第3号」に認定表彰されたことから,今回の里帰り展示と講演会を行うことになりました。
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東京工業大学百年記念館 第11回特別展示・講演会
坂本一成 建築展『日常の詩学』
期日 : 平成20年10月2日(木)~21日(火)
坂本一成は、主に住宅設計を通して、建築とは何なのか、人間と建築の関係はどうあるべきなのかを考え続けてきた建築家です。その作風は、初期の「閉じた箱」から、より開かれた「領域」をつくることへの関心へ、さらには建築の構成要素のより自由な関係性へと変わってきましたが、その底流にあったテーマは、制度化された日常を再考しつつ組み替えながら、建築の「より自由なあり方」を模索することに、坂本の言葉で言いかえれば、「日常の詩学」にありました。
その主要住宅作品を中心にした展覧会「坂本一成 —— 住宅:日常の詩学」展が、2004年秋にドイツ・ミュンヘンを皮切りにデンマーク、ノルウェー、エストニア、チェコを巡回し、ミュンヘンで10万人以上、ほかの会場でもそれぞれ数千人を集めるなど、好評を博しました。今秋東京工業大学で開催する「坂本一成 建築展『日常の詩学』」は、その展覧会の帰国展であるとともに、この巡回展を通じてヨーロッパの文化人から得た坂本の作品に対する評価を日本側がどう受け止めるかを考える機会を提供するものでもあります。それは、坂本一成のこれまでの歩みを振り返りながら、90年代以後、「建築」という概念が拡散し、従来の建築観が相対化されていく状況の中で、これからの建築について模索する試みのひとつにもなると思われます。
このヨーロッパの巡回展がスタートしたあとに、坂本は、ミュンヘンの集合住宅の国際コンペに入選するとともに、「東京工業大学Tokyo Tech Front(仮称)」を設計し(日建設計と協同、現在建設中)、また熊本の「宇土市立網津小学校」のコンペの実施設計者に選ばれていますので、それらについてもあわせて展示します。
会期中にはシンポジウムを1回、ギャラリートークを2回行う予定です。シンポジウムでは、坂本のモノのつくりかたやその背景にある建築観を解読しながら、現代日本の建築界の状況についても議論が交わされる予定です。またギャラリートークは、坂本本人が自作を解説するとともに、聴衆からの質問にできるだけ応えようというものです。
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東京工業大学百年記念館 第10回特別展示・講演会
光で拡がるネットワーク -レーザーと光通信-
期日 : 平成20年7月17日(木)~26日(土)
光を通信に利用して、たくさんの情報を速く遠くへ伝えることが今や当たり前のことになってきました。光通信はインターネットや携帯電話を支えており、世界中の情報を居ながらにして手に入れられるのはご承知のとおりです。ここに至るまでには、日本のいろいろな研究機関が発展の中心的な担い手となり、光信号を伝送する光ファイバや光源となる半導体レーザなどで、数多くのすばらしい発明を行ってきました。東京工業大学は光通信の研究初期の時代からこの分野に携わり、高性能半導体レーザなど現在の光通信の主流となる多くの発明を行っています。
この特別展示では、光通信を支えるレーザとそれを中心とする光エレクトロニクスの世界を、東京工業大学がこれまで行ってきた研究も交えて、原理から実際まで広く紹介したいと思います。次代を担う小中学生のための実験コーナーも設けてあります。光を伝送する原理とともに、実際の半導体レーザと光ファイバ、多くの情報を速く遠くまで送る光通信のしくみ、また、最先端光エレクトロニクスとして、一般向け国内初公開となるレーザテレビ、高精細映像技術など、さまざまな内容の展示と講演をお楽しみいただければと思います。
(来場者数:約1,500人)
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